ART PIECE
MEMORIA
田園風景に恋焦がれる。
タイの映画監督、アピチャッポン氏の作品に
「メモリア」という映画がある。
そこでは熱帯の光と影が、
夢と現実の境を静かに溶かしていく瞬間がある。
緑と土と水が混ざり合い、境界が滲んでいく。
それは異国の記憶のようでいて、日本の風景にも重なる。

どこまで細かくすれば、
景色を認識できるのか。
今回のコレクションは
そんな田園風景のイメージからスタートした。
1枚のシャツのなかで、その複雑さを再現することはできるのか?
350ピースもの小さな布を組み合わせることで、
土や草、光、水のゆらぎ…頭の中の光景を再現していく。
そうして完成したシャツは、一見するとプリントのように見える。
しかし少し歩みを近づけて見ると、
そこには確かに手触りがあり、質量があり、
それでいて、隣り合うピースの均衡が保たれている。

スケールを変えると、
見えるものが変わる。
同じ風景を今度は別のスケールで見つめてみる。
遠くに行く、メガネを外す、目を閉じる…。
するとどうだろう。
近くで見つめる田園と、遠くで眺める田園。
スケールが変わると、見え方が変わる。


それはごくごく当たり前のこと。
だけど、そんなことを
もう一度問い直したかった
TROPOPAUSE 26AWコレクションです。
どうぞ夏までお楽しみに。
[26AW] No.106 ARTPIECE
¥176,000 (tax in)
